社団法人愛知建築士会半田支部創立50周年をむかえて

社団法人愛知建築士会半田支部
50周年特別委員長  手島俊一

 建築士会半田支部は昭和28年6月20日(1953年)に設立されました。 以後会員各位の尽力により平成15年度で50周年を迎えることが出来、これも先人たちの並々ならぬご努力の賜物と深く感謝する次第です。

 現在、建築士会半田支部(知多半島5市5町)では370余名の会員を擁する県下有数の支部となっており、会員各位の支部運営に対する多大なるご協力とご尽力により支部活動も活発に行っております。しかし創立以来50年の間に建築士、及び建築士会を取り巻く社会環境が大きくかわりました。特に40周年以降、建築士としての資質が問われる時代に入ったといえるでしょう。そして、40周年記念事業として「半田市都市景観賞」事業を行い、また45周年にはまちなみに貢献している古い建築物に光をあてた「半田建築番付」を発表して、広く一般市民に“まちづくり”大切さを知っていただくための事業も行いました。

 しかし、近年は建築士の資質の向上、建築士会の社会へ果たすべき役割が大きく期待されるなか、会員相互のコミユニケ−ション不足、閉ざされた支部活動等の指摘がされております。また厳しい社会情勢による建築業界の景気の低迷による会員数の減少など支部活動をめぐる環境は大変厳しいものがあります。

 そこで半田支部創立50周年記念事業として <インタ−ネットを活用した支部のPRと情報伝達システムの基盤整備> をメインに会員相互のコミユニケ−ションの充実、開かれた支部を目指したいと思います。

 そして先人達が築いた建造物の保存活動に関わる中で、我々建築士がより多く一般に認知され、街並み、街角、住環境、都市景観などの“まちづくり”に創造的叡智を発揮し、地域の人々のために地域独自のまちづくりを目指すべきだとおもいます。
 そんな“赤レンガ建物”の保存、修復活動に関わってきた建築士会半田支部の50周年式典等記念事業の会場を“半田市赤レンガ建物”(旧カブトビ−ル半田工場)を中心としたエリアで行いたいと考えております。

 100年以上前の先人達が築いた大変貴重な歴史的建築の中で“赤レンガ建物”をキ−ワ−ドに本来の建築士のあるべき姿、建築士会の果たすべき役割、また私たちが住むべき街並み、まちづくりにどう関わっていくべきか50周年を機会に考えて行きたいなと思います。