平成20年度を終えて
 
支部長 榊原 邦彦
 本年度は、建築士会の公益社団法人に向けての定款改正、建築士法の改正、住宅瑕疵担保履行法の制定などに取り組む中、経済面においては9月の世界金融危機を発端とする目まぐるしい変化の年となりました。
 本会の理事会で、今まで愛知県が行っていた一級建築士の登録業務を建築士会で行なうことになり、建築士会は社団法人から公益社団法人になるための定款、定款細則変更、支部規約の改正案の作成を行ない、現在、平成21年度の総会承認へと進めているところです。
また、半田支部においては、創立55周年事業として、半田市と共催で、「半田蔵番付」を作成しました。これは、半田に数多く点在する蔵を、相撲のように横綱、大関、関脇、小結と格付けした写真付番付表です。その他、建築士法の改正、住宅瑕疵担保履行法の制定に向けての講習会、広島・山口へ研修見学会、親睦家族会、女性部の半田運河沿い街並みスケッチなど、活動は多岐にわたりました。
 行政からは、愛知県からの依頼で、中学生を対象にした防災出前講座、半田市からは、建物の物件調査委託等、支部で行う事業の多い年であったと思います。
上記で述べたように来年度からは、活動を会員対象から一般社会に向けた事業の準備にかかる一方で、平成22年度からは、認定された公益社団法人となります。この2年間で、建築士会組織は改変していきますが、支部活動の中心は、あくまで地域社会への貢献と、さらなる専門知識の充実を図る為の研修、会員相互の親睦を深めること、の三つにあります。微力ではありますが、努めてまいりますので、今後とも、変わらぬご理解とご協力のほど、よろしくお願い申しあげます。

半田支部創立55周年を迎え
 
55周年プロジェクト委員会
委員長 杉江 成司
 半田支部には素晴らしい建物がたくさんあります。10年前の半田支部45周年事業では愛知の建築の原稿でおなじみの瀬口哲夫先生のお力を借り「半田市建築番付」を作成しました。今年55周年を迎え55周年委員長を仰せつかり私も10年前は44歳という若さでしたので精一杯頑張った事を覚えています。
 創立55周年を迎え、記念事業をどんな事業にするか模索していた時、「半田市の建築番付」の事を思い出し、半田には建築の中の「蔵」という素材があると思いました。支部長とも相談し、記念事業として「半田市の蔵の番付」を作製することになりました。
 まず蔵の調査です。個人的に調査に行っても市民の方に理解してもらえませんので、半田市の「共催」を戴ければ調査もスムーズに行えるのではないか?という事で共催の申請を半田市に出しましたところ、「半田市の素晴らしい蔵」を理解して戴き、半田市の共催を戴く事ができました。早速、副委員長を2名(角岡さん・榎本さん)に依頼しました。
 二人は青年部員で、私の青年部の頃のパワーをもっています。蔵の場所の地図へのマーカーからプロジェクトチームの構成迄企画してくれました。半田市内を地区毎に分けて日時を決め写真撮影。調査員は建物ごとにコメントと写真をつけ副委員長にCDにて報告。そして今、瀬口先生と番付表の構成を行っています。
 ただ問題なのは、何を基準にするか?ということです。建物ごとのコメントは、半田市都市計画課の協力のもと、建築年代・建物の説明を記入する予定です。番付表は支部会員に配布。そして、手分けして市役所、公共建物等に配布する予定です。市民の方に少しでも半田の蔵に興味を持って頂けたらと思います。  最後に、おきまりコースの記念事業ではなく、今回のような記念事業も建築士会らしくていいのではないかと思います。

木造耐震ネットワーク知多の取組
 
木造住宅耐震診断特別委員長
成田 完二
 東海・東南海地震発生の危機が迫っていますが、住宅の耐震化が思うように進んでいません。市町の行う木造住宅の無料耐震診断は平成14年度から実施され、それなりに診断件数は増える中、診断につながる事例が少なく、診断を受けたかたたちから、「診断はしたけれどどうしたらよいかわからない」という声も聞こえてきます。  改修率が上がらない要因の一つに、診断員が改修設計に自信がないのではないかと思うようになりました。日常的に勉強し合うようなシステムができたら、この問題は解消するのでは、と考えながら、その資金が無く二の足が出ませんでした。
 そんな中、昨年度連合会からの補助金を得たことで、耐震診断・改修に実績のある専門家集団「木造耐震ネットワーク知多」を立ち上げることができました。昨年1月23日に設立総会を開催後、2月から12月までに研修会を6回、相談会を半田市で3回、大府市で3回開くなど、活発に活動してきました。
 研修会では耐震設計法や、新しい耐震改修の工法などを学んできました。登録68名ですが、毎回50名前後の参加という高い参加率で、会員のみなさんの熱心さが、次々と企画するパワーになり、総会当初予想していた回数を大幅に超え6回も開いてしまいました。
 また、秋に行った相談会は、大府会場で市からDMを対象者に送った効果が出て、大盛況になり、3人の相談員で午後1時から7時頃までかかりました。その後、改修に至った例も幾つか報告があり、大成功でした。この相談会は愛知県や名古屋市などが出資している「愛知建築地震災害軽減システム研究協議会」の補助があり行うことができました。
 設立総会から大変忙しい一年でしたが、とても充実していました。現在、常滑市蒲池区民館の耐震診断調査の委託を受け実務も実施しています。二年目になる21年度は今後の活動の道筋を付ける意味で重要です。これからも支部の皆さんの支援をお願いいたします。

平成20年度研修旅行を振り返って
 
研修委員長
江崎 辰己
「日本の世界遺産2/14+広島・山口の名建築物・名建造物めぐり」と題して、11月9日・10日の二日間、新幹線を利用して広島・山口方面へ行ってきました。
今回は、私を含めて21名の研修旅行となりました。今回の企画は、過去15年間の支部研修旅行の歴史を振り返ることから始まりました。伊勢、香川、片山津、札幌、金沢、飛騨高山、東京、神戸、倉敷、仙台、福岡、和歌山、金沢、東京、信州とバスで行ける範囲は行き尽くした感があって、今回はその枠から抜け出そうと遠出をすることにしました。
 また最近いろいろと話題になっている世界遺産のことなどもあって広島方面への研修旅行にしてみました。

原爆ドーム


広島市西消防署
 日本国内に14ある世界遺産のうち原爆ドーム(ヤン・レツル)、厳島神社という2つの世界遺産をはじめとし、世界平和記念聖堂(村野藤吾)、広島平和記念資料館(丹下健三)など戦後の日本の名建築から広島市西消防署(山本理顕)、広島市環境局中工場(谷口吉生)などの比較的新しいプロジェクトの建物まで盛り沢山に詰め込んでみました。
少し詰め込み過ぎて参加者の皆さんには駆け足の研修見学旅行になってしまい、ゆっくりと見学していただけなかったことをこの場をお借りして改めてお詫び申し上げます。
 また、おかげさまで二日間とも晴天に恵まれ何事もなく無事で戻って来れたことも感謝いたします。  平成21年度もより多くの支部会員の皆様にご参加していただけるような魅力ある研修旅行を企画したいと思いますのでご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

建築展にいって
 
会員委員長 
宮島 正
 昼から建築展にいって、夕方6:00から建築士デー参加  建築展は新時代への提案(エコ)テーマでした。
 自分は耐震が気に掛かりました、まだ中部圏には大きな地震が起こると言われていますが起きて居ません、仕事上耐震の建物には気を使いますが、実際は地震も無く平和な毎日を送っています。各社色んな耐震構造や免震構造が展示してありました。
 今年は地震体験車に乗って見ました。順番待ちの時はそんなに揺れは無いなと思いました。自分の番になって体験すると、震度7強は座って居るのも大変でした。火の元を締めるとか、大事物を持ち出すなんて、とっても無理だと思いました。
 THK免震装置を使うと揺れに耐える事が出来ました。(揺れの余韻は長く残るな)
 免震構造で建物を造ると地震の時は、安心出来るんだなと思いました(周りの建物は壊れても自分の家は大丈夫と思ったりして 優越感 )後は予算次第だな、これが一番難い。
 建築資材の新商品は目から鱗みたいな物は少なくなった様な気がしました。
 建築士デーは毎年同じ会場で間違い無、(名古屋国際ホテル)栄までの移動が大変だ、支部長さんたちはタクシーで(4人乗り)早めに出発、自分も今年は会員委員会委員長なので、次第や名札配りが在るとの事で、地下鉄で早めに行きました。
 受付に行き、次第を受け取ろうしたら、支部長にまとめて渡すとの事で支部長を待つ事にしました。半田支部は20分前に成っても誰も来ません(心細い)、そこに杉江さんが見えました、杉江さんから支部長に電話してもらいました。電話の向うは大盛り上りだぞ(笑い)お腹が空いて、飲みに行ったとの事、え〜ウソと思いました。
 杉江さんの機転で、支部長は急用が出来たとのことで、受付で次第を貰って頂きました。みんなが揃ったのは、6:10位でした(支部長4人一行は乾杯ごろでした)
 今年は、佐藤東亜男氏の国土交通大臣表彰式がありました。半田支部大坪一子さんの花束贈呈式がありました。
 抽選会にも壇上で抽選されていました、大活躍の大坪さん、ご苦労様でした。残念ながら半田支部は誰も当りませんでした。
 会場は沢山の人が見えました、若輩者ゆえ知り合いが殆ど居ませんでした、これからは知らない人が居ないよう活動して行きたいと思いました。

はんだふれあい産業まつりに参加して
 
青年部長
榎本 年克
 昨年の11月16日に半田運動公園において、2008はんだふれあい産業まつりが開催されました。
 半田支部青年部会でブースを借りまして、親子で参加する木工教室を行いました。例年は他団体が木工教室を行っていましたが、今回は出展されないということでしたので、主催者側から強い希望があり木工教室になりました。士会が行うものとして適切なのかということも考えましたが、楽しみにしている子どももいるようですし、ものづくりに関する一つの事業と捉え、今回は木工教室としました。
 内容は親子で子ども用の椅子を一緒に作るというものです。1時間程度で完成して頂き、1回4組で5回のローテーションです。つまりは20組の親子に参加して頂きました。
 どの程度まで加工し組み立てて頂くのかを青年部メンバーで考えたのですが、なるべく多くの親子に参加し体験して頂きたいという考えより、材料の木取りは事前にしておき、3ヵ所程度のこぎりで切ってもらい、くぎを打って組み立てて頂く事としました。
 20組の枠は思いのほか早々に埋まり、開始前にはキャンセル待ちの状態でした。いよいよ1組目の作業開始し私たちもそれぞれ4組の親子に付いて、補佐的な作業を進めました。作業は順調に進み1時間も掛からず完成することができました。親子で協力しあって、楽しそうに作業する姿がとても印象的でした。
 来年も参加することができましたら、次回はなにか新しい内容も考えつつ、地域の方に喜んでいただけるよう体験型のブース作りをしていきたいと思います。

女性部 
  〜女性ならではの企画〜
 
女性部長
岩川 泰子
 H19年度に、発足した女性部は2年目を迎えました。この1年を振り返ってみます。
 メンバーの仕事(パース作成)を発展させた企画・生活体験が豊富な女性ならではの企画など、参加・体験型の楽しめる活動が行うことが出来ました。今後もお互いの技術を刺激し合いながら、まとまりをもって活動内容をしていきたいと思います。
 まだ女性部の活動に一度も参加されたことがない方もぜひ、ご参加下さい。建築の分野ではまだまだ女性が少ないのが実情だと思います。いっしょに、女性同士、貴重な交流・情報交換の場にしていきましょう。
 第一回研修会は、5月19日(月)に、半田運河沿いと、国登録有形文化財『小栗家住宅』周辺にて、〜街並みスケッチ〜を行いました。旅先でも気軽にできる簡単なスケッチ技法をプロの講師を迎え、わかり易く丁寧に教えて頂きました。
 第二回研修会は、9月28日(日)に、岡崎市の 〜奥殿陣屋〜 にスケッチブック片手に出掛けました。しっとりと美しい日本庭園、そして四季折々様々な花が咲く花園が素晴らしく、バラの花がみごろでした。日本庭園をバックに、書院や茶席のスケッチを行いました。自然の中に身を置き、癒しのひとときを過ごしました。
 第三回研修会は、平成21年2月7日(土)に、知多市岡田で、〜木綿蔵・機織体験〜 を行いました。今では貴重な機織り体験! 藍染めの生地と木綿糸の織りなす独特な味わいある布地が出来上がり、物づくりの楽しさを満喫してきました。
 機織り後は、蔵が残り風情ある岡田の街なみの散策を行い、半田運河沿いの蔵と微妙にちがう、蔵の意匠のちがいを見学しました。
 次年度の活動としては、初年度に実施した京都研修旅行がとても印象的で良かったので、第2弾で、京都・桂離宮の企画があがっています。ぜひご参加下さい。

家族で行くナガシマスパーランド
 
親睦委員長
角岡 恭行
 先日平成20年11月30日長島スパーランドにて家族親睦会を執り行いました。少し寒かったのですが天気もよく絶好の行楽日和となりました。バスの中で子供向けになぞなぞをやりました。意外と難しかったかと思います。
 30分ほどで長島につきました。そこから4:30分まで遊びや温泉等を楽しんでもらいました。私は、おもに写真撮影やジャズドリーム長島を回っていました。ジャズドリーム長島では買い物をしたりいろいろ見て回ったりしました。中でブラスバンドをやっていてジャズの名曲やのりのりの曲をやっていました。なかには大道芸のパフォーマンスもやっていてただで見られるのかな〜と見ていたら1000円しっかり取られました。彼らも生活があるのです。ちょっと現実に戻りました。
 夕暮れになって集まってバスの中でなぞなぞの景品を配りました。企画からいろいろ考えていましたが館内ではちょっと秋色を感じることなかったかな?季節がら紅葉とか見に行くのも一つの手だと思いますが、何しろ企画でずいぶん悩みます。スポーツがいいとか行楽がいいとか…
 バスを借りることができたので遠くまで行くのも良かったしいろいろプランニングには悩みます。親睦会の出席率向上のためには何をやったらいいのでしょう?この価値観の多様な時代に何をやればいいのでしょう?しかしここに以外とヒントがあるのかもしれません。そう価値観の多様なために逆に選べない。ある心理学者が言ってました。商品の種類を増やしても選択肢はいつもの黒かシルバーだと。冒険は意外にできない。こんなに種類があふれているのに自転車や車は白やシルバーが多い。吉野家の牛丼はいつも混んでる。気がつけばいつも同じAランチだと。そうだあえて定番でいこう。悩むことはないのだ。いつものバーベキューでいこう。
 これが簡単だしみんな「定番だな〜」と思うだろう。…これでいいのかな?企画としては?(以下途中から同文)